■ 修了生の中本直樹君から近況報告が届きました。

 岡山大学大学院法務研究科6期修了生の中本直樹と申します。

  私は、現在OATC(岡山大学弁護士研修センター)のご紹介で入社した両備ホールディングス株式会社で企業内弁護士として勤務しております。 私の社内での所属は、両備経営サポートカンパニー経営戦略本部法務リスクマネジメントチームとなります。ここは、現在約50社存在する両備グループ各社の包括的な経営サポートを主に行っている部署になります。

 私は、ここでもう一人の企業内弁護士とともにグループ全体の法務管理を行っています。 日々の業務としては、契約書チェックや新規ビジネスを行うに当たっての法律相談などがメインの業務となります。グループ各社がそれぞれ取り扱う業務の範囲が多岐にわたるため、民法や商法といった基本的な法律から、景表法、不正競争防止法といった経済法、著作権法や商標、特許法といった知的財産法などに加え、各種業法等幅広い分野の法律問題に対処しております。

 また、これらに加え、CRMに関する業務や、社内向けの法務研修、外部弁護士との折衝も行っています。 そして、最近ではM&Aの案件にも携わることが増えてきました。

 M&A案件では、事業譲渡、株式譲渡、合併、合弁など様々なスキームが存在する中で、どのようなスキームを構築すべきかといったキックオフ時点からそれをクローズさせるまで契約書作成にとどまらずビジネスの様々な面に触れることができ、非常に刺激的で興味深く、また勉強になることが多いです。

 他方で、あくまで企業の一員ですのでグループが主催するイベントなどの際にはお手伝いに行くこともあります。事務所勤務の弁護士では行わないようなこれらの経験も、現場を直接知ることができる機会であり、弁護士としての仕事にも役立つものだと感じています。

 現在、特に英語力と会計知識の習得の必要性を強く感じていますが、このような知識の習得の為のバックアップ体制が充実しているのは企業内弁護士の利点であると思います。

 まだまだ未熟ではありますが、今後は法律を最も得意分野とするビジネスマンになるべく努力しております。 企業内弁護士は上記のとおり多種多様な業務を行い、非常にやり甲斐のある仕事ですので企業法務に興味のある学生の方は、将来の選択肢として企業内弁護士もご検討くだされば幸いです。 

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■ 司法試験合格後、研究者の道を選んだ田中祥之君の近況報告が届きました。

 4期修了生の田中祥之です。

 私は現在、一橋大学大学院法学研究科博士後期課程に在籍しております。専攻は、刑事法です。現在の研究関心は「刑事手続におけるダイバージョンに対する手続保証のあり方」です。

 法科大学院が、先行研究の精確な理解を通じて実務家として必要な素養を得ることを主な目的としているのに対し、研究大学院においては、先行研究を批判的に検討•分析することを通じて、先行研究をより発展させる、ないし新たな問題点を剔出しその解決を目的とする勉強をしています。

 現在は、学位論文の執筆に取組んでおり、比較対象であるアメリカ法を検討する日々を過ごしています。日々、新しい学問的刺激があり、とてもやりがいを感じています。

 学ぶべきことは多く、まだまだ未熟ですが、研究に沈潜することで、理論的には精緻であり、実務家の方にも参考として頂けるような論文を執筆し、微力ながらも社会に貢献をしたいと考えております。

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